SADと併発しやすい心の病気について

近年、SAD(社交不安障害・社会不安障害)が
注目されるようになってきた理由の一つに、
他の心の病気との合併率の高さがあります。

アメリカの最近の研究では、
SADの方のほぼ半数に、
ほかの心の病気を併発している
報告されています。

SADと併発しやすい心の病気とは、
大きくわけると、次の3つになります。

 

1.うつ病(不安うつ病)

SADと合併するうつ病は、
不安うつ病」と言われ、
従来のうつ病とは少しタイプが異なります。

SADの方は、日頃から不安や緊張状態を強いられています。

慢性的な不安や恐怖が、脳機能の低下を引き起こし、
不安うつ病を発症させるのです。

 

症状としては、

・特に朝方に気分が悪くなる
・全身の倦怠感や食欲不振、体重減少
・自分自身に価値がないと感じる

などがあります。

SADから不安うつ病になることも、
不安うつ病からSADになることもありますが、
割合としては、前者の方が多いです。

 

2.アルコール依存症

SADは、他の心の病気と比較して、
アルコール依存症の併発率が2倍以上高い
というデータがあります。

慢性的な不安や緊張を和らげるため、
飲酒が常習化し、依存してしまう恐れが高いためです。

 

3.SAD以外の不安障害

「不安障害」とは、
強い不安や恐怖に襲われる病気の総称です。

SAD(社交不安障害・社会不安障害)も、
この「不安障害」の一つになります。

 

他にも、不安や恐怖が起こる状況などにより、
不安障害にはいくつかのタイプがあります。

 

<強迫性障害>

ある考えが頭から離れなかったり、
ある行為を繰り返し行わないと
不安になる状態です。

自分でも「苦痛だ」、「理にかなっていない」、
「バカバカしい」と思っていても、
なかなかやめられません。

 

<パニック障害>

突然、激しい不安に襲われ、
激しい動悸や呼吸困難など、
「死んでしまうのではないか」と思われるほど、
命の危険を感じるような発作が起こります。

パニック障害の症状は、
予期せぬ状況で不意に起こるのが特徴です。

SADとの違いとして、
SADは一人でいるときは起こらないのに対し、
パニック障害は一人でいるときにも発作が起きます

 

<全般性不安障害>

はっきりとした理由がわからないまま、
慢性的な不安が続く状態です。

イライラしたり、集中力にかけたり、
頭痛、動悸、不眠などの身体症状が
現れることもあります。

 

<恐怖症>

社会的場面を怖れるSADは、
恐怖症の一つです。

他にも、
特定のもの(ヘビ、クモ、先の尖ったもの)や
特定の場所(高所、閉所)を
過剰に恐れる「特定恐怖」や、
逃げられない状況を異常に恐れる
広場恐怖」があります。

 

<ストレス障害>

激しいショックを受けたあとに生じます。

PTSD(心的外傷後ストレス障害)は、
そのショックが突然よみがえる追体験
(フラッシュバック)などで、
苦しみ続ける状態です。

 

このように、SADはそのままにしておくと、
他の心の病気を併発するリスクがあります。

重傷化を防ぐためにも、
早めの対処が重要なのです。

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